だめもと

日本には素晴らしい言葉がある。そう、駄目でもともと。このブログもそう。

タイトル ページ コンテンツ

PCR検査の精度は60%!?どうして検査できないの?PCRのあれこれを教えます。

f:id:damemotoko:20200303102508j:plain

 今日も元気にしていますか?コロナってませんか?

これが挨拶になりそうな勢いですね。

 

にしても、世の中の人たちが、PCR、PCRと連呼する時代が来るとは思ってもみませんでした。そんなにPCRと唱えていますが、PCRってどういうものだか本当にわかっていますか?

 

お前こそ、わかってんのか!!!

と言われそうですが、分かっています(笑)

なんせおばさん、PCR数千回やってるPCRおばさんですから。

 

おばさん、今ではこんな感じですが・・・

以前は細胞培養・品質検査の仕事をしていました。何年も。

なので、PCRを実際にやっていましたし、世間の人たちよりも詳しいのです。

 

そんなPCRおばさんが、PCRの欠点ややり方まで色々教えちゃいます。

 

PCRとは?

おばさん、テレビを見ないのであれなんですが。

きっと、PCRとはPolymerase Chain Reactionの略で・・・とか

さらに訳すと、ポリメラーゼ連鎖反応のことで・・・とか

言ってるんじゃないかな。

 

個人的には、そんなん覚えてどうするのよ。とおばさん思います。

実際PCR検査する人たちも、PCRとしか言わないからね。

わざわざ、ポリメラーゼ連鎖反応とか言わないからね。

 

PCRは、狙った遺伝子だけを増やす

ってだけの話です。

 

早速、PCRやってみよう

PCRなんて、カレー作って食べるみたいなものさ。

簡単に流れをお教えします。

 

ステップ1:まず、何の遺伝子を増やしたいの?

今回は、新型コロナウィルス検査ですから、

新型コロナウィルス特有の遺伝子を増やす必要があります。

 

論文読み漁ったり、自分で遺伝子解析して新型コロナ特有の遺伝子を見つけたり、遺伝子情報データベースを漁ったり、するわけです。

 

研究も似たようなもんで、〇〇の病気には〇〇の遺伝子が関連しているに違いない!!!と思ったら、それに関連する論文読み漁って、調べてどの遺伝子を増やそうか決める、っていうのをやるわけです。

 

 

なので、英語の論文読めない人はここでつまづきます。

おばさんも読めません。おばさんは探求者ではなく、探求者をサポートする側なのです。

 

カレー作りで例えると、どんなカレーを作りたいのか、ということになります。

ステップ2:プライマー設計をしよう!!!

プライマーってなんだ?って思いますよね。

増やしたい遺伝子に、くっつける種みたいなものです。

 

遺伝子というのは

A(アデニン)G(グアニン)

C(シトシン)T(チミン)

で構成されていますよね。

 

アデニンとグアニンが仲良しで、

シトシンとチミンが仲良し。

 

だからシトシンにくっつくのはチミンだけで、グアニンとアデニンはくっつかない。

そして、遺伝子は二重構造です。人間は二重らせん構造ですよね!!!

 

この遺伝子の性質を利用して、プライマーの設計します。

うわ~!!!大変だ!!!難しい!!!って思いますよね。

大丈夫。増やしたいDNAの塩基配列を入力するだけで、プライマーを設計してくれるサイトがあります(笑)

 

カレー作りでいうと、レシピづくりですね。

 

ステップ3:プライマー&必要試薬を用意しよう!!!

次は必要なものの準備です。

細胞培養だと、粉から培養液を作ったりできますが、ふつうは買っちゃいます。

その方が早いし、失敗も少ない。

 

プライマーも同じで、自分で作っているところを見たことはないかな(笑)

カレー作りで例えるなら、インターネットで材料注文するところです。

牛肉が必要だからって、牛殺しに行かないでしょ?

 

ステップ4:DNAを精製しよう!!!

PCRは狙った遺伝子を増やすことでしたよね。なので、DNAがなきゃ話にならない。

コロナの遺伝子採取は、唾液から主にとっていると聞いたような・・・

 

おばさんは、血液からDNA精製をやっていました。

検体数にもよりますが、キットを使えば1時間もかからないです。

 

唾液からDNA精製もキットがあります。

国立感染研究所がどういう遺伝子精製をしているかは、知りません。

 

おばさんが学生のころは、遺伝子の性質を理解するために、一からやらされました~

休憩も含めてですが、1日かかりました(汗)

文明の進化には感謝★です。

 

ステップ5:いざ、PCR!!!

試薬が届いたら、あとはやるのみ!!!まずはPCR試薬を作りましょう。

PCR試薬はプライマー、とか滅菌水とか酵素とか、マグネシウムとかいろいろ混ぜ合わせて作ります。

 

そして、その分量も細かく決まっているので、それぞれ自分で計算して、量を調整します。

 

カレー作りも、4人前つくるのか、40人前作るかで、にんじん・肉・玉ねぎ・スパイスetc・・・が変わってきますよね。PCRも同じです。

 

ひぇ~難しい!!!って思う人もいるかもしれません。

大丈夫!!!楽できる!!!

というのも、PCR試薬がほぼほぼ完成した状態で売っているメーカーはたくさんあります。あとは、プライマーと滅菌水を混ぜるだけって状態。

 

カレー作りも同じです。スパイスから作る人もいれば、市販のルーで作る人もいますよね。市販のルーだと簡単♪

 

カレー作りで例えると、野菜・肉を切ってフライパンで炒める段階です。

 

ここからがカレー作りと違う

カレー作りだったら、この後鍋に入れて煮込みますよね。

煮込んで→完成→人数分のお皿にわける。

でも、PCRはそれができない。PCRは

人数分に分けて→遺伝子をそれぞれ加えて→PCR→完成

 

新型コロナPCR検査って、その人がコロナに感染したかを見るのですよね。

いろんな人の遺伝子をごっちゃにして増やしたら意味がないですよね。

なので、一人一人お皿を分けて、それぞれに遺伝子を加えてPCRをかける。

 

PCRをかける、というのは、PCRの機械、サーマルサイクラーにセットしてスタートボタンを押すだけです。

これがサーマルサイクラー↓メーカーによって色々です。


ディーラボ(Dlab) サーマルサイクラー /3-7046-01

おばさん、びっくりしました。

アマゾンはなんでも売っているのですね。

まさかサーマルサイクラーまで売っているとは思いませんでした(笑)

 

話をカレーに戻して、

カレー作りでいうと煮込み作業です。

 

またまたカレーと違うのは、機械を作動させているときは何もできないということです。

カレーは灰汁とりができますがPCRはできない。試薬や分量を間違っていてもやり直しがききません。カレーだったら、あとからヨーグルト足したり、スパイス足したり、いろいろできるけどね。

 

STEP6:電気泳動

PCRが終わったら、電気泳動をして、ちゃんと狙った遺伝子が増えているかを確認します。アガロースゲルを主に使います。

 

電気泳動するための装置ミューピッド↓


ミューピッド(Mupid) 電気泳動装置 Mupid-exu /1-5484-01

またまたおばさん、驚きました。

まさかミューピッドまで売っているとは!!!

個人で何しようとしてんだよ!!!おばさん、そう思ってしまいました。

 

話を戻して

アガロースゲルというと、なんかかっこえぇぇぇぇ!!!って思うかもしれませんが

寒天です。

 

寒天の目の粗さを利用して、ふるいにかけるって感じです。

 

ケーキ作りとかに使う、粉ふるいっていうのがありますよね。

粉ふるいでより小さなものは、スムーズにふるえますけど、大きいものだとなかなかふるえない。

 

それを寒天でやっているだけです。

 

カレー作りで例えると、

カレーが完成したので、食べてるところですかね。

 

STEP7:染色し結果確認

寒天に電気を流したら、あとは染色です。

エチジウムブロマイドという発がん性物質を使います。

 

教科書通りの説明だと、寒天が浸るぐらいの容器を用意して寒天と水と少量の発がん性物質をいれて、ゆらゆら揺らします。10~20分くらいですかね。

 

染色の仕方はラボや会社によって様々です。

私のいたところは、寒天作る時に発がん性物質いれちゃってました。

 

あとは、UVにあてて結果を確認します。

 

ちゃんと遺伝子が増えていれば、こんな感じで光ります↓

 

f:id:damemotoko:20200303164010j:plain

http://nippongene.com/siyaku/product/genome-editing/t7-e1-mix/t7-endonuclease1-reaction-mix.html

出典:ニッポン・ジーン

 

この結果を鑑みて、PCRサイクルの温度設定・サイクル数をどうするか?とか

DNA精製に問題があったんじゃないか?とか、いろいろ考察します。

 

うまくいったのなら、何度か同じ作業を繰り返して、再現性の確認を。

うまくいかなければ、何が悪かったのか考えて変更し、やり直しって感じです。

 

なんの仕事でも、一から構築するのは大変ですよ。

でも、確立してしまえばあとは簡単です。

 

STEP7はカレーでいうところの・・・

もうカレー食べちゃったしなぁ・・・

う〇こみたいなものですかね。下〇していたら、体にあわないカレーだったってことですよ(笑)

 

これが精度の低い理由さ

PCR検査は精度が50~70%と言いますよね。

おばさんは、2人に1人~10人中3人の結果が間違っているって精度が低いと思います。

どう感じるかは人それぞれですが・・・

 

中国では、明らかに肺炎症状なのにPCR検査しても陰性と出た人がいるそうです。

4回目にやっと陽性とでたそうな。この人に至っては、精度25%ですよ。

 

陽性なのに陰性とでたり、

陰性なのに陽性とでたり、

 

どうしてこんなことが起きるのでしょう?

 

検出限界とヒューマンエラーと進化と

どうして精度が低いのか?

それは検出限界とヒューマンエラーが原因の一つだと思います。

検出限界

PCRは狙った遺伝子を増やすことができます。

2→4→8→16...すごくたくさん

といった具合に。

 

この数字を見ると、うぉ~すげぇ!!!って思うかもしれません。

ですが、私たちの検査で陽性確認できるウィルスが1兆匹からだったらどうします?

 

1匹スタートだと途方もない数です。

 

いっぱいPCRすればいいじゃん♪

と思うかもしれませんが、PCRをしまくると、目的の遺伝子以外が増えたり、反応がうまくいかなかったりと、必ずしもいい結果がでるとは限らないのです。というか失敗ばかり。

 

1PCRあたり、温めたり、冷やしたりという温度変化を大体30サイクル行うのですが、

結果が悪いからといって、30サイクル→60サイクルにしてはいけないということです。

やるなら、PCRを2回かける。30サイクル×2回で、結局同じじゃ~ん!!!と思うかもしれませんが、違います。

 

まずいカレーをいくら煮込んでもまずいってことです。

 

 なので、PCR検査するにも、ある程度のウィルスに侵されていないといけない、もしくは、PCRを2回かけないといけないということになります。

 

ヒューマンエラー

ある程度ウィルスに侵されていたとしても、検体のサンプリングの仕方が悪ければうまくいきません。インフルエンザの検査では鼻に綿棒をつっこみますよね。

 

検体採取だけではありません。

PCRのやり方を大雑把に、簡単に伝えたつもりですが、

行程多くないですか?これだけ、人の手が加わっています。

 

実はもっと多いです。プライマーだって希釈します。アガロースゲルだって自分で作ります。

酵素だって分注します。PCR作業ではないけれど、付随する作業でも人の手が加わります。

 

遺伝子を入れ忘れてPCRをかけたら、陽性の人も陰性とでます。

検体を取り違えれば、逆の結果になります。

コロナに汚染された資材でPCRをすれば、陰性の人も陽性になります。

 

細心の注意をはらって作業を行いますが、人間がやることですので

失敗することはありますよ。

 

コロナウィルスは進化が超早い

コロナウィルスの遺伝子はRNA構造だそうで、進化しやすいそうです。

12月に発生したウィルスですが、違う遺伝子の型を見つけた!!という話もチラホラききます。

 

PCRは特定の遺伝子を狙って増やすことをいいますが、進化してRNA構造が変わっていた場合、PCRにかけても増えないこともあるわけで、永遠のいたちごっこですわ。

 

どうしてPCR検査できないの?

ごめん。おばさんにもよくわからない。

大雑把な工程を1~7STEPに分けて書いたけど、実際運用するとなると、

4~7のSTEPを繰り返すだけ。

 

だから、すごく難しいわけじゃない。

幸い、日本発ではないので、このウィルスの情報は中国がいっぱい持っている。

 

ロシュ製の検査キットもあるし、細かい条件設定は中国に聞けばいいんじゃないかな?

論文だって色々でているんだし。

 

なので、技術的にできない、というのはありえないと思う。

 

和歌山県の平常時検査能力が40件/日という記事をみたけど

正直・・・は?(笑)って感じです。

 

 というのも、さっきのアマゾンのPCR装置を見てもらえばわかるんですが・・・

f:id:damemotoko:20200303175529j:plain

 

この穴ぼこに検体を入れていきます。

最大数は96件。

 

おばさんはやりづらいの嫌だから、1間隔ずつあけるかな。

そうなると48件。

 

ポジティブコントロールとネガティブコントロールをおいたとしても

48件ひく2で46件。

 

1回で46件くらいはできると思うのですよ。

 

んで、和歌山県にはPCR装置が1個しかないのですか?

検査できる人は一人しかいないのですか?

PCR装置買いませんか?

1台50万くらいですよ。

 

夜かけ逃げしていったら、1日2回できますよ~

PCRサイクル数によっては、3回、4回できますよ~

 

もし本当に県で1日100件も検査できないというのなら、

日本は韓国以下の後進国ってことですわ。日本がこんなに落ちぶれたのがよくわかる。

やれないのではなく、やる気がない。ただそれだけだとおばさんは思います。

 

まとめ

各工程で1記事書けそうな内容なのですが、ぎゅっと凝縮してカレー作りに例えてみました。

 

今の検査数は明らかにおかしいと思うし、かといってPCRの精度が低いので

なんでもかんでもPCRで判断するのはちょっと・・・とも思います。

総合的に判断してください、ということです。

 

PCR自体はなれれば簡単な作業で肉体的苦痛はないです。

検体を取り違えないように、試薬を間違えないように、といった神経をすり減らすストレス作業ですね~。

 

香港では犬すらPCR検査してもらえます。

日本は余力があるのに、検査してもらえない。

最悪死んでから。とんでもない国になったもんだと、おばさんは思います。